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子宮頸がん検診の細胞診は痛みもなく、自覚症状のない段階で早期発見が可能

婦人科領域でよく見られる主な悪性腫瘍には、女性のがんで最も罹患者数が多い乳がんをはじめ、子宮がん(子宮頸がん、子宮体がん)、卵巣がんなどが挙げられます。近年はがんの発症年齢が全体的に下がってきているため、自治体が公費負担で実施するがん検診は勿論、血縁者にがんになった方がいる場合は、婦人科や乳腺外科などで自己負担で受ける任意の検診も活用するとよいでしょう。

レディースドックで女性のがんを検査

子宮がん検診
子宮がんは解剖学に見ると、子宮の入り口付近にできる「子宮頸がん」と子宮の奥の方にできる「子宮体がん」に分類されます。どちらも同じ子宮にできるがんですが、発生メカニズム、症状、治療法、予後が大きく異なるため別々のがんとして捉えます。

子宮頸がんは40歳代が発症のピークとなりますが、20歳代で発症することも決して珍しくありません。主に性行為によって悪性のヒトパピローマウイルス(HPV)の16型・18型に持続感染すること、妊娠・分娩回数の多いことがなどがリスクファクターとなります。初期症状はほとんどないため、20歳を過ぎたら自治体が実施する子宮頸がん検診を定期的に受けることが、早期発見の唯一の方法です。

子宮頸がん検診では、ヘラや綿棒、プラスチックの採取器具で子宮頸部を軽く擦って採取した細胞をステンドグラスに塗抹したうえで、染色し、顕微鏡で見てがん細胞がないかを判断します(子宮頸部細胞診)。

細胞診の結果は国際的な基準である「ベセスダシステム」によって6つのクラス(陰性:NILMにはじまり、ASC-US、ASC-H、LSIL、HSIL、扁平上皮がん:SCCまで)に分類され、要精密検査の場合はコルポ診や生検が実施されます。

子宮体がんは50歳代に多く見られ、肥満、高血圧、糖尿病、エストロゲン製剤の長期使用などがリスクファクターとなります。初期症状として不正出血が見られることがありますが、不正出血が現れたころにはがんが進行していることも少なくありません。

子宮体がんを検査する場合、子宮体部の内膜を検査器具で採取して、病理組織学的に調べます(子宮内膜組織診)。組織診の前に簡単な器具で細胞診を実施することもあります。また、膣の中にプローベ(超音波発信装置)を入れて、膣の中から撮影を行う経膣超音波検査による画像診断を併用します。

40歳を過ぎたら乳がん検診でマンモグラフィ(乳房X線撮影法)を受けましょう

乳がん検診
国内における乳がんの罹患数(新たにがんと診断された人数)は右肩上がりで増加しており、特に40代以降はその傾向が強くなります。それに平行して死亡者数も増えていますが、生存率は決して悪いわけではありません。

これはマンモグラフィ、乳腺エコー、PEM(乳房専用のPET検査)などの画像診断技術の向上による早期発見、手術療法や化学療法(抗がん剤治療)の進歩により、治療成績が大きく向上しているためです。

乳がんの症状としては、乳房の皮膚のひきつれ、へこみ、乳頭の陥没、浮腫(むくみ)、赤く腫れる、乳頭から血が混じった分泌物が出るなどがあります。これらの症状がある場合は、以下に挙げる乳がん検診ではなく、最初から乳腺外科を受診して精密検査を受けましょう。

乳がん検診の方法としては、自己検診(毎月決まった日に乳房にしこり、分泌物がないかを指でチェックします)、専門医による視触診、マンモグラフィー、乳腺エコー(超音波検査)などがありますが、自治体の乳がん検診で必須となっているのが、乳房を片方ずつ挟むようにして、エックス線撮影を行うマンモグラフィーです。

乳がんは乳腺の存在する場所ならどこにでも発生する可能性があります。症状として最も現れやすいのがしこり(腫瘤)となっており、乳がんの患者さんのほぼ全例に確認されます。また乳房表面の皮膚のへこみやひきつれ、乳頭の陥没で気付くこともあります。